直近一週間で気になったタイポップ / T-POP を紹介します。22回目です。(Cover: DIDIxDADA)
前回の記事はこちら 。
【目次】
- 1. DIDIxDADA - จังหวะตกหลุมรัก (Magic Moment)
- 2. KIKI - Get Up
- 3. JAOKHUN - ถ้าเธออยากไปทะเลฉันพร้อม…(Talay)
- 4. BlackHeart - ทางคู่ขนาน Ft. JAO YENTED (Prod. by ZOL)
- 5. KiRANA - ใจป๋ม (You cut my heart cuz you don’t care my hair)
- [後記] T-POP Stage Show まとめ
1. DIDIxDADA - จังหวะตกหลุมรัก (Magic Moment)
曲 名：จังหวะตกหลุมรัก (Magic Moment)
読み方：じゃんわっとkるmらっk
邦 訳：恋に落ちるタイミング
歌手名：DIDIxDADA
発表日：2023年03月17日
なんて愛らしい曲なんでしょう。
DIDIxDADA (ディーディー, ダーダー / ดีดี้, ดาด้า) は 2020年頃から活動する女性2人組ユニットなのですが、彼女たちは実際の姉妹であり、一卵性の双子なのだそう。2004年8月生まれの19歳。若者を中心に大人気の男女混合ユニット「bamm」や、日本でも知名度の高い3人組ガールズグループ「PiXXiE」が所属する音楽レーベル LIT Entertaiment 所属。
『จังหวะตกหลุมรัก (Magic Moment)』(じゃんわっとkるmらっk) が描くのは「恋に落ちる瞬間」。運命の人と出会ってビビッときたその一瞬を、丁寧に選ばれた言葉で紡ぎます。歌詞の量が少ないからこそ、一つ一つの言葉の意味が重厚かつ濃密に伝わってきます。
そっくりな人間が同じ空間に存在しているというのがなんともミステリアスで、唯一無二の魅力が生まれていますよね。幻想的な空間とマッチして、MVも繰り返し見たくなるほど魅力的です。
2. KIKI - Get Up
曲 名：Get Up
歌手名：KIKI
発表日：2023年03月08日
体と脳を揺さぶる軽妙なリズムに乗っかる心地よいボーカルで脳を緩やかに刺激する『Get Up』を発売したのは、タイの首都・バンコクを拠点に活動する3人組インディーポップバンド・KIKI。
作詞作曲はボーカルの Helen が行っているそう。才能の塊すぎてやばいです。泣いた。そりゃこのアー写になりますよね (※嘘です、他の写真は3人満遍なく写ってます)
ちなみに2022年は日本でツアーを行っていたそうです！
掴むことのできない雲のように軽やかで、どんな形にも変化できそうな Helen の歌声が何層にも積み重なってることでできた爽やかながらも濃密な音楽。この満足感ははじめてのもの。
KIKI の音楽に埋もれたい。機会があれば絶対ライブに足を運びたい。
3. JAOKHUN - ถ้าเธออยากไปทะเลฉันพร้อม…(Talay)
曲 名：ถ้าเธออยากไปทะเลฉันพร้อม…(Talay)
読み方：たーたーやーkぱぃたれーしゃんpろーm
邦 訳：もし君が海に行きたいなら僕も一緒に…
歌手名：JAOKHUN
発表日：2023年04月03日
明るく爽やかだけどどこか切なさを感じる王道タイポップスが降りてきた！
『ถ้าเธออยากไปทะเลฉันพร้อม…(Talay)』でカムバした JAOKHUN (เจ้าขุน / ジャオクン) は、タイで活動する2003年生まれの歌手・ラッパー。タイで絶大な人気を誇ったシンガー・Jetrin Wattanasin (ジェトリン・ワタナシン) が設立した音楽レーベル「Jaymidi」所属。ちなみにジェトリンは、GMMTV の人気俳優・Pluem (プルーム) が主演を務めるたドラマ『Happy Birthday』(2018) でも、時代を象徴するシンガーとしてたびたび名前が上がっていたレジェンダリー・エンターテイナーです。
JAOKHUN、声が優しい……。耳を柔らかい羽毛布団で包まれるような安心感と包容力。
それでも、ボーカルを全面に押し出さない配置が奥ゆかしい！あくまでも楽曲に寄り添う楽器の1つとして存在しているところが世界観に合っている。何度も聴きたくなる理由でもあると思います。
とても大人びた外見をしていますがまだ19歳。今後のシングルも楽しみです。
4. BlackHeart - ทางคู่ขนาน Ft. JAO YENTED (Prod. by ZOL)
曲 名：ทางคู่ขนาน
読み方：たーんくーかなーん
邦 訳：平行線の2人
歌手名：BlackHeart (Feat. JAO YENTED)
発表日：2023年04月24日
タイのチルポップスと言えばこの人！と私が勝手に推しているタイの男性シンガーソングライター・BlackHeart。2022年1月にリリースした『ฟีโรโมน』(フェロモン) がタイ国内外でヒット。筆者も一番好きな曲です。
BlackHeart は非常に精力的に活動を続けていて、2022年だけで6作のシングルと1枚のアルバムをリリース。2TFLOW、Sarana、THE BESTS といった、タイのインディーシーンを中心に活動するアーティストとのコラボレーションが恒例と言えるほど積極的に行っており、例に漏れず今作ではタイの人気インディーポップバンド・YENTED のボーカリスト JAO (เจา) との合作となっています。
今回の『ทางคู่ขนาน』(たーんくーかなーん) は、一定のコード進行に載せて少しずつ変化するメロディーラインが特徴的。そこに彩りを加えてくれるのは、絹糸のように滑らかな YENTED・JAO のボーカル。そして、中盤から畳み掛けるように盛り上がる楽器隊に反してトーンを抑えながら歌う BlackHeart の歌声は、まるで溢れ出る感情に蓋をするかのよう。胸を打ちます。
こういう畳み掛ける系というか、密かな盛り上がりを見せる音楽が結構好きな筆者。最近だと PERSES の『TOUCHDOWN (ใกล้ดาว)』(グラィダーゥ / 星のそば) なんかが好きでした。イイデスヨ～。
5. KiRANA - ใจป๋ม (You cut my heart cuz you don’t care my hair)
曲 名：ใจป๋ม (You cut my heart cuz you don’t care my hair)
読み方：じゃいぽm
邦 訳：できものハート
歌手名：KiRANA
発表日：2022年05月17日
子供の皮を被ったタイの大人たちの音楽遊び、ここに極まれり。
どのタイミングで紹介するか迷っていたのですが、4月の締めとして！
才能のあるティーンズを世に送り出すというコンセプトで設立されたタイの音楽レーベル・Kiddo Records 所属の女性ソロシンガー・KiRANA で『ใจป๋ม (You cut my heart cuz you don’t care my hair)』(じゃいぽm)。
この曲、出だしこそキュートで素朴に歌う女性シンガーの楽曲という印象なのですが、聴いていくうちに180度変わります。後半死ぬほど面白いです。Kiddo Records の楽曲に全体的に言えることだと思うのですが、子供を盾に大人たちがかなり好き勝手やっているように感じます。(笑)
決してタイポップの王道からは逸脱していません。ゆったりとしたリズム、聴きやすいボーカルとメロディーライン、リラックスした雰囲気のエレキギターは健在です。
が、耳を澄ますとベースラインとかリズムとか意外とゴリゴリマッチョな (骨太な) 音色ですし、3:01~ のアウトロなんてスネアとエレピが暴れだして勝手に心と体を踊らされてしまいます。とっ散らかることなく綺麗に様々な表情を見せるこの3分半の楽曲は、音楽を愛する子供と大人たちによる遊びの結実。この曲聞けば聞くほどハマるんですけど、一体？？
2022年の楽曲をなぜこのタイミングで紹介したのか、というと、約2ヶ月前？くらいからちょこちょことチャートで見かけていたからなんです。
ここにタイの音楽シーンの良いところが表れていると思うのですが、いい曲は時間が経ってからでもしっかりと評価されるんです。タイって。Newery にしかり、YOURMOOD にしかり、KiRANA にしかり。
(↓Newery)
(↓YOURMOOD)
ちょっと通好み？かもしれませんが、この曲もさらに世間に広まって欲しいと思う次第でした。
[後記] T-POP Stage Show まとめ
今週はいかがでしたでしょうか？自然とタイポップスのニュージェネレーションが多くなりました。タイは若者の勢いが強いです。
ちなみに、先日「T-POP Stage Show」の放送がありました！
先週までに紹介した LIPTA、ATLAS や、今週紹介の JAOKHUN らが出演されています(※ PROXIE 出てませんでした(泣))。
そういえばジングルの言葉「てぃーぽっすてーちょー」復活しましたね！なぜか嬉しい。笑
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今回も最後までお読みいただきありがとうございました！
今後も引き続き、ホットな T-POP・タイポップス情報をトムヤム視点でお届けしていきます。
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日本はいよいよ初夏の様相！暑い日も出てくるようなので、皆様どうか体調にはお気をつけくださいね。
タイはそろそろ雨季に入るのでしょうか。というかその前に選挙がありますね！筆者は日本在住の外国人に過ぎませんが、軍事クーデターで生まれた政権に対して国民がどのような審判を下すのか、結果を見守っていきたいと思います。
