まじかよ、タイドラマ!タイポップ!

タイのカルチャーと音楽(T-POP/タイポップ)にハマって遂にタイ移住してしまったZ世代男子

トムヤム的!今週の #タイポップ #TPOP (2023/6/12~18)

ADOY 韓国 Numcha タイ T-POP タイポップ

直近一週間で気になったタイポップ / T-POP を紹介します。第29回目です。今週は韓国の話も絡めてちょこちょこ。 (Cover: ADOY (Numcha))

 

前回の記事はこちら

tomyumakt.hatenablog.com

 

【目次】

 

 

 

 

1. PERSES - น่ารักน้อยลงหน่อย (Cuteless)

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曲 名:น่ารักน้อยลงหน่อย (Cuteless)
読み方:なーらっkのぃろんのぃ
邦 訳:もう少し可愛さを抑えてよ
歌手名:PERSES
発表日:2023年06月14日

 

タイ最大のレコードレーベル・GMM Grammy の下部組織である GNEST Academy の練習生から初めてのグループとしてデビューを果たしたタイの5人組男性グループ・PERSES (パーセス)。4枚目シングル『น่ารักน้อยลงหน่อย (Cuteless)(なーらっkのぃろんのぃ / もう少し可愛さを抑えてよ) がリリースされました。

 

毎回違った魅力を打ち出してくる PERSES ですが、今作では T-POP 王道路線とも言えるチルでキュートなヒップホップベースのポップスでカムバック。K-POP にも通ずる音抜けのよさはやはりGMMのエンジニアの力量を感じます。聴きやすさと聴き応えのバランスも絶妙。

 

音楽がスッと入ってくるぶん、彼らのプロポーションや人柄といったところに心が惹きつけられます。

 

プロフィールや今までのシングルについては過去記事をご覧ください。

tomyumakt.hatenablog.com

tomyumakt.hatenablog.com

 

 

 

 

2. ADOY - Lemon (Numcha Remake)

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曲 名:Lemon (Numcha Remake)
歌手名:ADOY (Numcha)
発表日:2023年06月14日

 

日本語をふんだんに使用したMVと楽曲が話題を呼び、タイにおける第3次日本ブームに勢いを付けたと言っても過言ではない『Keep Cold』が有名なタイのシンガーソングライター・Numcha。シティポップの都会的な雰囲気とタイの緩やかな時間が絶妙な塩梅でミックスされた楽曲と、空気感のある柔らかい歌声が魅力です。

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そんな Numcha が、国境を越えて人気を集める韓国のインディーズバンド・ADOY とコラボ。きっとタイポップス好きな人は ADOY も気に入るはずなんで、ぜひ聴いてみてください。ちなみにこの楽曲は、世界でも人気のインディーアーティストが ADOY の曲をカバーしたアルバム『us』に収録されており、タイからは Numcha と Phum Viphurit が参加。ぜひ聴いてみて。

いや〜、タイポップのブログなのに初っ端から韓国の話して申し訳ないんですが、韓国はマジで K-POP ブームの影響あるいは恩恵を受けていて音楽市場が元気なんですよ。アーティストの才能というか、元気があるんですよね。インディーズでもどんどん尖ったアーティストが出てきていてタイの音楽シーンとは違った面白さがある。ADOY も Numcha もよく聴いていた、2020年頃の通勤電車を思い出します……

 

そんな個人的事情はさておき、海外アーティストとのコラボって、すごく良い手法だと思います。

ストリーミングサービスの収益配分方法って、厳密には1再生につき幾らというよりも、サービスに配信している全アーティストによる山分け方式なんですよね。ゆえに、再生された分だけ取り分が多くなるという仕組みなので、自国だけではなくコラボ相手の国のプレイリストにも追加される外国コラボは、金銭的な面でもファンを増やすという意味でも、すごく賢いやり方だなと思います (本人たちにその意図があるかはわかりませんが)。

 

(ちなみに原曲MV。いい曲!!)

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3. PUN - Therapist

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曲 名:Therapist
歌手名:PUN
発表日:2023年05月11日

 

勿体ぶってたのですが本日紹介!タイのラッパー・歌手、PUN (ปัญ / パン) で『Therapist』。

 

2021年~翌22年まで、タイの国民的ラッパー・F.HERO が代表を務めるレコードレーベル・High Cloud Entertainment との契約を結んでいましたが、現在では Universal Music の所属となった PUN (独立しているとの情報もあり)。どちらにせよ、世界を意識していることには変わりなさそうです。

 

心の癒やしとして、セラピストで居続けてと願うダメンズの気持ちを歌います。ノリがよく、聴きやすい。T-POP のいいとこ取りをしたような楽曲だなと思います。

 

 

 

 

4. Pondering - มันก็แค่นี้

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曲 名:มันก็แค่นี้
読み方:まんごーけーにー
邦 訳:それはこれだけ
歌手名:Pondering
発表日:2023年06月16日

 

やばい。MV含めてセンス爆発してます。タイの首都・バンコク出身の大学生・Pondering (あるいは Pon De Ring) で『มันก็แค่นี้(まんごーけーにー / それはこれだけ)

 

恥ずかしながら存じ上げなかったのですが、1年前に発表された『เพลงนี้ผมเขียนให้เธอ(ぷれーんにーぽむきぁんはぃたー / この曲は僕が君のために書いた) が約6000万回再生を記録中。タイ国内を中心にヒットしているようなので、現地の方に聞けばそこそこ知名度が高いかもしれません。

 

一応レコードレーベルに所属しているようですが、面倒を見てもらうというよりかは自身のやりたいことに技術的サポートを加える、というレーベルのようですね (W.R.P RECORD)。

 

無加工の映像とか、エフェクトとか重加工に飽きた現在からすれば本当に今っぽいし、GIFアニメーションを彷彿とさせるアートワークの唐突なコラージュなんかも最先端Y2Kで、すごく感性が若くて生々しい。映像誰に頼んでるんだろう。大学の友だちとか?

 

音圧低めで聴きやすい全体の音作り、あるいはドラムや楽器の生感なんてのも最近のトレンド。楽曲と映像の両方からタイの若者のセンスと感度の高さが伺えます。

 

 

 

 

5. Candyday - คิดถึงใคร

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曲 名:คิดถึงใคร
読み方:きっとぅんくらぃ
邦 訳:誰が恋しい
歌手名:Candyday
発表日:2023年05月27日

 

多分マジのマジで完全インディーアーティスト。タイ人による男女ユニット・Candyday で『คิดถึงใคร』(きっとぅんくらぃ / 誰が恋しい)

 

本当にシンプルです。超プロっぽい凝ったアレンジやミックス技術があるわけではありませんが、聴いていて心が落ち着く。音楽が純粋というか、ピュアな感じが伝わってきます。

 

最近の曲って、音圧を高くしないことで聴きやすくする傾向があると思うのですが、よく聴くと意外と編曲がかなり凝っているんですよね。だからこそ、この曲のように音楽のエッセンスだけを集めた曲が胸に響く。ジャケ写も自分たちで作ったのかな。かわいい。

 

 

 

 

 

[後記] ネオY2K、タイでも来てます

日本人の若者を中心に人気を集め、ビルボードチャート「Billboard The Global Excl. U.S.」で日本語楽曲初となる1位を獲得した日本のポップデュオ・YOASOBI。コンポーザーである AYASE さんも仰っていた

ように NewJeans がアジアのポップスシーンに多大な影響を与えた昨今。発売されたのは今年の1月2日にもかかわらず、表題曲の『OMG』は今でも各国のチャート上位にランクインする人気を見せています。

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もちろん OMG は最高に良くって、今でも本当に最高に良いのですが、何もかも飽きるまで食せば反動が来てしまうのが世の常。ヒップホップベースで、厚めの中〜低音域なOMGを聴きまくってしまった結果、逆に軽めだったり、音抜けのよい音楽が今っぽいように思えてしまっています。個人の感想なんですけど。

 

だからこそ、4曲目の Pondering -『มันก็แค่นี้』、凝りすぎていない5曲目の Candyday -『คิดถึงใคร』なんかが、聴いていて心地いいんですよね。アンチテーゼとして作用しているというか。この心地よさ、NewJeans の提案するスタイルの一部をさらに昇華させたものとして「ネオY2K」と呼んでみたりしたんですがどうでしょうか (唐突)

 

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

今後も引き続き、ホットな T-POP・タイポップス情報をトムヤム視点でお届けしていきます。
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