まじかよ、タイドラマ!タイポップ!

タイのカルチャーと音楽(T-POP/タイポップ)にハマって遂にタイ移住してしまったZ世代男子

トムヤム的!今週の #タイポップ #TPOP (2023/6/5~6/11)

今週のタイポップ T-POP SLUR อธิบาย

直近一週間で気になったタイポップ / T-POP を紹介します。心に衝撃を与える (?) 第28回目です。(Cover: SLUR)

 

前回の記事はこちら

tomyumakt.hatenablog.com

 

【目次】

 

 

 

 

1. LUSS - ไข่พะโล้

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曲 名:ไข่พะโล้
読み方:かいぱろー
邦 訳:カイパロー
歌手名:LUSS
発表日:2023年06月09日

 

バイブスぶち上げソングが爆誕しました!2018年から活動するタイの大人気ヒップホップユニット・LUSS (ลัสส์ / ラス または 'ラッ') で『ไข่พะโล้』(Kaipalo / カイパロー)。

 

曲名になっている「カイパロー」とはタイ料理の名前で、卵と肉の甘煮のこと!

お肉は豚や鶏、あるいはタイでは一般的に食されるアヒルだったりと様々ですが、特筆すべきは八角と種々のスパイスがふんだんに入っているスープにあります。甘じょっぱい味付けで、みるみるご飯が進みます。ひとたび口にすれば自ずと元気が湧いてくる、味わい深い滋養強壮食です。

 

カイパロー LUSS ไข่พะโล้ タイポップ

見た目はこんな感じ

 

初っ端から「カイパロー食べたい、カレーと一緒に食べたい♪」と繰り返す意味不明な歌詞となっていますが、中身は恋の歌。欲求不満だと食欲が増進されるって聞いたんですが、実際のところはどうなんでしょう?

 

7/2追記:

7/1付の『T-POP Stage Show』に出演した LUSS。
コメント欄に「この曲のコンセプトは一体?」というコメントがあったのですが、返信10件もついていたのに誰も分からずでした。そういうことです。

youtu.be

 

 

 

 

2. First Anuwat x SARAN - เดินมาส่ง (BYE)

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曲 名:เดินมาส่ง (BYE)
読み方:どぅーんまーそん
邦 訳:歩いて見送るよ (さようなら)
歌手名:First Anuwat x SARAN
発表日:2023年05月04日

 

弱冠20才のシンガーソングライターがまたしてもヒット曲を発信!失恋を爽やかに歌いこなす First Anuwat (ファースト・アヌワッ(ト)) とタイを代表するラッパー・SARAN のコラボで『เดินมาส่ง (BYE)(どぅーんまーそん / 歩いて見送るよ)

 

彼の名が世間に知れ渡ったのは、インディーズ時代の2019年にアップした一本の動画。TERRACOTTA の『40KL / 1HR』(時速40km) という楽曲のカバーで、甘酸っぱい歌詞と歌声がなんとなく動画を開いた人々を次々と虜に。原点にして頂点とも言える動画で、現在は9000万回再生を叩き出しています。

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翌2020年に事務所「marr」所属、メジャーデビューと事が運び、デビューシングル『ถ้าเขาจะรัก (ยืนเฉยๆเขาก็รัก) (Enough)(たーかぉぢゃらっk (ゆーんちゅーぃちゅーぃかぉごーらっk) (十分))

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約1年前に発表され今でも強い人気を誇る『ตั้งใจรัก (happy accident)

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などのヒット曲を連発。キャッチーでありながら長き聴き続けられるような、温かみのあるミュージシャンです。

 

SARAN もいま特に勢いのあるラッパーで、私が好きな男性ソロアーティスト・BlackHeart らとコラボした2021年の楽曲『Promethazine』がいま密かに話題になっているらしく。来週紹介する、かも。

 

 

 

 

 

3. BOW Maylada feat.GUYGEEGEE - แนะนำให้เป็นแฟนเรา

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曲 名:แนะนำให้เป็นแฟนเรา
読み方:ねなmはぃぺんふぇーんらぉ
邦 訳:私の恋人として紹介する
歌手名:BOW Maylada feat. GUYGEEGEE
発表日:2023年05月22日

 

2010年代、タイの若者を中心に一世を風靡したタイの音楽レーベル・KAMIKAZE に所属したのち、タイスーパーモデルコンテストで優勝。現在は、チャンネル7に所属して女優・モデル・歌手として活躍する BOW Maylada (โบว์ เมลดา / ボウ・メーラダー、通称 "ボウ") の新曲です。『แนะนำให้เป็นแฟนเรา(ねなmはぃぺんふぇーんらぉ / 私の恋人として紹介する)

 

キャッチーでノリの良く、どこか哀愁を感じさせるメロディー。どこから来たのかというと、タイの人気男性デュオ・LIPTA。本人達の楽曲だとさらにノリが良い感じですが、BOW の作風を活かして切なさが強い印象です。このあたりも彼らの音楽センスの高さを伺わせます。

 

そして、ラップの波を乗りこなすのはこのブログの読者ならお馴染み(?)、タイを代表する人気ラッパーの一人・GUYGEEGEE。現時点で1.2億回再生を誇る2022年の大ヒット曲『ทักครับ(タックラッp / こん(に)ちは) が 'LIPTA feat. GUYGEEGEE' だったことを考えると、実質的には歌い手が LIPTA から BOW Maylada に変わっただけとも言えます。

tomyumakt.hatenablog.com

 

 

 

 

 

4. NONT TANONT - รักแรก (First Love)

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曲 名:รักแรก (First Love)
読み方:らっkれーっk
邦 訳:初恋
歌手名:NONT TANONT
発表日:2023年04月23日

 

2023年上半期のタイドラマ『รักแรกโคตรลืมยาก My Precious』の OST となっています。タイのOST職人・NONT TANONT (ノン・タノン) で『รักแรก (First Love)』(らっkれーっk / 初恋)。

 

その人気っぷりは絶大なもので、

自身最大のヒットとなった2021年下半期の楽曲『พิง(ピン / 寄りかかって)
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2017年、その名を世間に知らしめた『ฝืนตัวเองไม่เป็น(ふぁんとぅあえーんまいぺん / ひとりで夢を見れなくて)
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昨年の楽曲で9000万回再生を誇る『โต๊ะริม (melt)(とりm / テーブルのふち)
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など、タイを代表する若手シンガーの一人と言って差し支えないです。

 

今回の『รักแรก (First Love)』では、初恋の人に想いを馳せる主人公の気持ちをしっとりと柔らかく、感情豊かに歌い上げます。OSTには、曲を聴くだけでドラマの心景が思い浮かぶことが主な効果と言われますが、むしろ NONT TANONT の楽曲は曲を聴くことでドラマを観たくなってしまいます。ファンの滞留ではなく、流入を促す NONT TANONT。彼こそまさしく、OST職人。

 

 

 

 

5. SLUR - อธิบาย (Clear)

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曲 名:อธิบาย (Clear)
読み方:あてぃばーぃ
邦 訳:説明します
歌手名:SLUR
発表日:2023年06月01日

 

いわゆるサビ、の2回目がこれまた心を打つんですよ……。

2:34~ が2回目のサビ。3:07頃~、サビに付け加える形でメロディーが続くのですが、ここで初めて「メジャー→セブンスマイナー7/♭5」というコード進行が現れます。少し気になる感じというか、心を不安にさせられるような感じの印象を与える和音の進行ですね。日本人で馴染み深いところでいうと、いきものがかりありがとう』で使われているのですが、この印象的なコード進行が、この楽曲では、サビ2回目の付け足し部分で初めてお目見えするのです。

 

3分も経過した時点で初めて現れて、一回目とは違う展開を見せる。ゆえに感情の変化が楽曲に表れて、聴く人に深い印象を与えているように感じます。最後にご紹介するのは、タイの4人組バンド・SLUR で『อธิบาย (Clear) (あてぃばーぃ / 説明します) 。

 

手話通訳者と思しき女性がヒロインのMVも非常にクリエイティブ。楽曲も併せて、個人的には2023年トップ10に入るんじゃないかという位には心を撃ち抜かれました。

 

お恥ずかしながら勝手に若手だと思っていたのですが、SLUR は2004年結成・2006年デビューのベテランミュージシャンなんですね!古さを感じさせないのは、彼らの音楽センスか、それともタイポップスの魔法か。まあそんなことなんかどうでも良くて。心にぽっかりと穴が空いたくらいにはセンシティブなMVと楽曲でした。

 

 

 

 

[後記] タイは本当に層が厚いよ

後記書いていたのが全部保存できていませんでした!水曜日ですが書き直します、ごめんなさいm(__)m

 

タイトルの通り、タイは本当に層が厚くて毎週毎週心を動かされる新曲がでてきまして。このブログをやる意味も少しはあるのかな、と思ったり。

最近はどちらかというと王道よりも、尖った要素があるタイポップスを紹介しがちだなと自己分析しているのですが、読者の皆さま的にはいかがでしょうか?

チルでイージーリスニングなタイポップスは毎週数曲はリリースされているので、そういうのも紹介して欲しいという声があったらピックアップしてみようかなと思います。

 

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

今後も引き続き、ホットな T-POP・タイポップス情報をトムヤム視点でお届けしていきます。
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