直近一週間で気になったタイポップ / T-POP を紹介します。第52回目。 (Cover: ALLY)
曲だけサクッと聴きたい方はこちら。
前回の記事はこちら。
【目次】
- 1. Valentina Ploy - Breakup Never Felt So Good
- 2. THE TOYS x BOWKYLION - เธอมันเท่ (New Version)
- 3. ALL BRIQ - เปิดดิ (D-DAY)
- 4. Morvasu - HoneyMoon
- 5. ALLY - ZiGZaG
- [後記] 年末総決算したいのに
1. Valentina Ploy - Breakup Never Felt So Good
曲 名：Breakup Never Felt So Good
邦 訳：別れてこんなにいい気持ちは初めて
歌手名：Valentina Ploy
発表日：2023年11月24日
本日の一曲目は爽やかなナンバーから！Valentina Ploy で『Breakup Never Felt So Good』(別れてこんなにいい気持ちは初めて)。
Valentina Ploy さんは1993年生まれの女性シンガーソングライター。タイ人の母とイタリア人の父を持ち、イタリアで生まれ育ったそう。2017年頃タイに移住し、2018年にはタイで大人気のミス・ユニバース・タイランドに立候補。全体の第3位を獲得します。その後2019年にタイの音楽レーベル・What The Duck よりメジャーデビューしました。
さらに、英語だけでなく、イタリア語、フランス語、スペイン語、そしてタイ語を話すそうで、地頭の良さが伺える Valentina さん。多数の人気曲と輝かしい経歴の理由はその多面的なルーツのみならず、それを活かしうる内向的思考にあると感じます。
さて、新曲の『Breakup Never Felt So Good』は、爽やかなサウンドに反して、失恋を歌った歌詞が哀愁を誘う一曲。
特に、フックの部分に当たる部分の歌唱が巧みで、「Break up Never Felt So Good」の太字にした部分を絶妙にピッチをずらして歌っておられます。これにより、感情の揺らぎや高まりといったものが伝わってきます。ちなみに、フック終わりの「Break up Never Felt So Good」はしっかりとピッチが合っていることも、起承転結を表現するのに一役買っているような。失恋を乗り越える、前向きで心が軽くなる一曲です。
2. THE TOYS x BOWKYLION - เธอมันเท่ (New Version)
曲 名：เธอมันเท่ (New Version)
読み方：たーまんてー
邦 訳：彼女って格好いい人
歌手名：THE TOYS, BOWKYLION
発表日：2023年11月25日
タイを代表するミュージシャンの豪華コラボレーション！THE TOYS x BOWKYLION で『เธอมันเท่ (New Version)』(たーまんてー / 彼女って格好いい人)。
1年前に発表した楽曲 (YouTube)が新アレンジで再登場！わずか1分46秒という短尺ですが、イントロ、A、B、コーラス、C、コーラス、アウトロが自然かつ目まぐるしく変化する構成の巧みさ。音楽の面白さが溢れ出ています。
ちなみに、アウトロの「ﾊﾞｰﾀｰ､ﾊﾞｰﾀｰ､ﾊﾞｰﾀｰﾊﾞｰﾀｰﾊﾞｰﾀｰ」ですが、綴りの "BATA" で検索をかけると『タガログ語で '子供' の意』と出てきますが、実際はチェコ共和国発の靴ブランド「Bata」とのコラボに由来しています！タガログ語ではありません！途中の歌詞に「かっこいい人を "Bata" と呼ぶ」と説明があるのでご安心ください！
というかプロモーション曲をこれほどまでに自然に、格好良く創り上げられるミュージシャンは THE TOYS が世界で一番です、マジで。
3. ALL BRIQ - เปิดดิ (D-DAY)
曲 名：เปิดดิ (D-DAY)
読み方：ぷーっtでぃ
邦 訳：開けて
歌手名：ALL BRIQ
発表日：2023年11月16日
T-POP界に新星が登場！ALL BRIQ で『เปิดดิ (D-DAY)』(ぷーっtでぃ / 開けて)。
ピッチを正確に補正しつつ、それを邪魔しない表現力で魅せる空気感多めのボーカルメイク、派手すぎないビートスイッチと、2024年を見据えた今に相応しいミキシングがなされた一曲を発表したのは、タイの新星レコードレーベル「BRIQ Entertainment」。2023年10月19日に各種SNSアカウントを開設。約1ヶ月後の11月16日に全練習生 (アーティスト) が一同に会したことを意味する "ALL BRIQ" として当楽曲が発表されました。
AI が感情をもつことをテーマにロボットと人間の境界線を人々に問いかけた傑作ゲーム・デトロイト・ビカム・ヒューマンをモチーフにしたかのようなMVも相まって、まさしく歴史を打ち立てる一曲となっています。
総勢23名もの練習生を、情報を漏らさずに一挙に育て上げたことに、事務所の本気度を感じずにはいられません。今後の活動に注目したいと思います。
4. Morvasu - HoneyMoon
曲 名：HoneyMoon
歌手名：Morvasu
発表日：2023年11月24日
国境を越えたヒット曲『Melbourne』をもつタイ人シンガーソングライターの新曲！Morvasu で『HoneyMoon』。
タイのおしゃれ系ポップスも徐々に形を変えてきました。エレピの音はシンプルではなく少し特徴的なものに、ギターの主張は少なめに、ボーカルは空気感多めに。また新しい音を求めた旅路に就きました。
最近、スローテンポが最大の特徴の1つであるタイにポップス界においても、アップテンポな曲増えたような気がする。あのタイポップス界においてですよ！
アップテンポといっても、YOASOBI みたいな BPM=160超えるような感じではないのですが。（笑）気のせいだったらｽﾐﾏｾﾝ。
5. ALLY - ZiGZaG
曲 名：ZiGZaG
歌手名：THE TOYS
発表日：2023年11月03日
タイを代表する爆美女が最旬ポップスでカムバック！ALLY で『ZiGZaG』。
ALLY さんは2019年生まれのタイ人シンガー・モデル・女優。
ギタリストでシンガーソングライターの父 (Um Amarin)、歌手の母 (Achariya Angsuvarnsiri) を持つ音楽一家で生まれた彼女は、世界的に活躍する日本人ジャズピアニスト・上原ひろみが卒業したあの名門音楽校・バークリー音楽大学に17才で合格する*1という類まれなる才覚と努力の才能の持ち主。しかも言うまでもなく爆美女。現在はオンラインでミュージック・ビジネスを学ぶ傍ら、音楽活動に励んでいるそう。
そんな彼女をプロデュースしたのは、なんとここでも THE TOYS。怪しげで艷やか、かつ遊び心のある楽曲は、2次元から出てきたような彼女の非人間的な魅力を際立たせます。そしてそれを視覚化してくれた MV に感謝。ありがとう。誰か勢いのある文章のツイートで日本で ALLY をバズらせてください (本気で他力本願)
[後記] 年末総決算したいのに
年末にかけてアツい動きが一気に出てきて忙しさが加速するのはなぜ！！！
T-POP Stage Show ありましたのでこちらもぜひ！ALLY さんも出てます！
また、タイではロイクラトン、北部ではコムローイも行われますね！
ご参加されるかたは道中ご無事で！楽しまれてくださいね〜。
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今回も最後までお読みいただきありがとうございました！
今後も引き続き、ホットな T-POP・タイポップス情報をトムヤム視点でお届けしていきます。
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