【目次】
1. GMMTV2023 のおさらい
2022年11月22日、GMMTV の2023年度放送予定の新作発表会がバンコクの「ユニオン・モール」で行われました。
ユニオン・モールはバンコク最中心部から電車で30分ほどの場所にあるショッピングモール。
約13,000人を収容可能なホールがあり、例年通りこちらでの開催となりました。
YouTube と Facebook でも生中継され、最高同時接続数は 13.6万。すごい数!
さらに、Twitterトレンドでもタイ国内1位、世界2位と大きな話題を呼びました。
19個のドラマ、1つの映画、1つの音楽グループ(の宣伝)、計21個の発表がありました。
同性ラブロマンスは9つ、GMMTV の看板俳優・Bright (ブライト) と Win (ウィン) の作品にBL作品はなく、映画を含めて3つでした。私が全21作品の中でも特に心奪われた作品が……
2. 予告編だけで感涙「Last Twilight ภาพนายไม่เคยลืม」
たった4分の予告編にもかかわらず涙ちょちょぎれるんですけど!???
あらすじ
お金に困る男・Mork (モーク / 演: Jimmy) は、友人から割のいいバイトを紹介される。その内容は「顧客とただ食事をするだけ」。
半信半疑で向かった先で待ち受けていたのは、事故で視力を半分以上失ってしまった青年・Day (デー / 演: Sea)。彼の世話をすることが仕事の内容だった。
Day に対し図々しい態度を取る Mork だったが、Day にその様子を気に入られて世話係となることに。
他人に同情されることを嫌がる Day だったが、障害者としてではなく一人の人間として接してくる Mork に、Day の頑固な心は次第に溶けてゆく。
視力が失われるまでに残された時間は、わずか180日。
美しい景色を求めて、2人は最後まで思い出を積み重ねる。
ああッ……最高すぎるウッッッ!!!!!
これだよ……これだよ、私がいま求めていたドラマは!!!!!
理由は複数あって、それは別の記事で書きたいと思うのですが、
最大の理由はこのドラマが
「BLBLしてないBL」(ビーエルビーエルしていないビーエル)
だからだと思います。
男性同士のラブロマンス作品にありがちな展開がなくて、多分この話、男性のどちらかを女性に入れ替えても違和感なく成立すると思います。
男性同士が出会ってから恋人関係に至るまでの描写が非常にリアルで自然なんですよ。
従来型BLとの比較
タイのBL作品って大きく2つに分類できると思っていて、1つは「ファンタジーBL」。アイツのこと嫌いだったはずなのに考えれば考えるほど気になってくるー!なんで!?あ、もう好きかも!みたいな。いや現実にはそれはねぇだろというやつ。
もう1つは「LGBTQ+のこと考慮してますBL」。男性同士の恋愛が進むにあたって周囲の人間や社会からの差別や軋轢が生じるも、折り合いをつけて丸く収まる……ってやつ。
前者のファンタジーBLも面白いんですけどね。たまに見るぶんにはよい。ただ個人的には、ストーリーがあまりにも現実的ではなくて、キュンとするよりももはや笑えてくる。ファンタジーというよりお笑い系BL。あと現実的ではないストーリーにキュンキュン言っている一部の人たちを見るとうんざりするところもある。ゲイが性的消費されてんな……と。
続いては後者「LGBTQ+のこと考慮してますBL」。こちら当事者としては有り難いです。セクシャルマイノリティが抱えている生き辛さは未だに強いので有難いのですが……、観ていてスッキリしないのだ。
理由は2つ。1つは、現実を意識させられるので、ファンタジーと現実との差に疲れる。タイの若者は非常に逞しいのでこんなこと言ってたら声を上げ続けろと怒られるかもしれませんが、ファンタジーと現実の差はあまりにも大きい。
もう1つはファンタジーBLを作る会社やそれを見る人間が、男性同士の恋愛が性的に搾取されているという批判から免れるための手段としている感も否めない。複雑な気持ち。
BLではない。ただのラブロマンスなんだ
脱線が長くなりました。つまり何が言いたいかというと、今回の作品「Last Twilight」は従来のBLではない!ただのラブロマンス作品!先述した「ファンタジーBL」「LGBTQ+考慮してますBL」のどちらにも当てはまってない!
恋愛感情が芽生えるまでの過程が異性同士のラブロマンス作品と同じように書かれてる。変な脚色とかなく。男女が営むような恋愛が、たまたま男性同士で営まれたってだけ。これがリアルな恋愛模様ですよ。ヘテロだってゲイだってレズだって恋愛すんだよ。同じなんだよ。恋愛は人類皆共通の感情なんだよ。だから出会ってから恋心が芽生えるまでの過程なんて特段違うとかない、同じなんだよ!分かるか、人類!?????
3. 冷却
熱くなってしまいました。失礼いたしました。
とにかくこの「Last Twilight」は量産型BL作品とは一線を画するであろうことをお分かり頂けたでしょうか。
過剰な期待は怖いので、来年の放送までしばし存在を忘れておこうかと思います。極端!