まじかよ、タイドラマ!タイポップ!

タイのカルチャーと音楽(T-POP/タイポップ)にハマって遂にタイ移住してしまったZ世代男子

トムヤム的!今週のT-POP・タイポップ (2025/7/28~8/10) #128

タイポップ 2025 ily งอแงแล้วหนึ่ง XOXO TPOP

直近一週間で気になったT-POP/タイポップを、タイのカルチャーと共に紹介し、タイの音楽の今を捉えるコーナー。(Cover: ily)

紹介した曲は以下のプレイレストでもお聴きになれます。

 

 

【目次】

 

 

 

 

 

1. MILLI - SICK WITH IT 

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曲 名:SICK WITH IT
歌手名:MILLI
発表日:2025年07月11日

 

2025年7月にリリースされたばかりの MILLI の新譜 『SICK WITH IT』は、ファットなブラスが印象的な一曲。彼女らしい自己肯定感と挑戦心に満ちたリリックになっており、「I’m too sick with it」というフックの繰り返しで、自身のスタイルや存在そのものが「中毒的なまでに強烈で抗いがたい」ことを宣言しています。

 

歌詞の約9割は英語詞。タイ国外へ向けたアピールを全面的に行っている一方、時折タイ語を混ぜることでローカルなアイデンティティもしっかりと示しています。

 

また本作では、MILLIのグローバルな表現力を補完する存在として、日本のダンスグループ「アバンギャルディ」がMVに参加。アメリカズ・ゴット・タレントの出演などでSNSで世界的に話題となった彼女たちの独創的で前衛的な振付がMILLIの圧倒的なパフォーマンスと融合し、尖りに尖った前衛的な姿勢が惜しげもなく表現されています。

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ひと目では理解しがたい個性と音楽の化学反応は、見る者すべてに強烈な印象を与えるでしょう。

 

 

 

 

 

2. BLVCKHEART - อยากจะกอดเธอนาน ๆ (HAVE A GOOD TIME)

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曲 名:อยากจะกอดเธอนาน ๆ (HAVE A GOOD TIME)
読み方:やーkぢゃごッtたーなーんなーん
邦 訳:君をずっと抱きしめたい
歌手名:BLVCKHEART
発表日:2025年05月29日

 

Spotify Thailand TOP50チャート、2025年1月から始まった The Official Thailand Chart(IFPI+TECA)でも1位に輝いた楽曲。

BLVCKHEART (読み: ブラックハート) で『อยากจะกอดเธอนาน ๆ (HAVE A GOOD TIME)(やーkぢゃごッtたーなーんなーん / 君をずっと抱きしめたい)

 

 

1980年代を想起させるシンセサウンド(2024年のATLASの楽曲『ฉันคนเก่า ( Let Me Try Again )』でも同様の音色選びが印象的でした)に加え、普遍的で力強いバスドラムとスネアのチョイス。そして、走馬灯のようにぼんやりと耳を包み込む空気感あふれるエレクトリックピアノ

シンプルな楽器構成ながらも、それぞれの音色の選択とバランスは非常に技巧的で、重厚さと温かみを両立させています。

 

2025年という時代にふさわしい“抜け感”をまといながらも、従来のポップスに求められてきた温もりを確かに感じさせるサウンドは、一見(あるいは一聴)すると何の変哲もないシンプルな楽曲ですが、非常に繊細なバランスの上に成り立っている楽曲となっています。

 

 

それもそう、BLVCKHEARTは12歳の頃から楽曲制作を始め、本格的な音楽制作のためバンコクに居を移したという経歴の持ち主。

今までのたくさんの経験や制作に裏打ちされた感覚が、もはやセンスとして備わっているのだと推察します。

 

 

そんな彼、新進気鋭のラッパー集団・D!E OUT の一員でもあります。

SARAN1ST2T FLOW といったこのブログでも紹介するほどのヒット作を送り出したラッパーが所属しており、なんと20205年7月現在では、Spotify Thailand TOP50 チャートのうち7曲が D!E OUT 所属アーティストによる楽曲だったのです。

 

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事務所やレーベルへの帰属意識が強いタイでありながら、やはり個々のスタンスを重んじるラッパーゆえか、一般的な T-POP アーティストと比較するとその影は薄いですが、その影響力は日を追うごとに高まっています。

 

 

現時点でもSpotify国内チャート一桁順位をキープし続ける一方で、新曲『Airdrop』をリリース。

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思えば僕が T-POP に心惹かれる大きなきっかけの1つとなったのは、彼の2021年の楽曲『ฟีโรโมน(フィーローモーン / フェロモン) だったことを思い出しました。

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これからも末長く追っていきたいアーティストです。

 

 

 

 

 

3. SAMUI - UP AND DOWN

 

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曲 名:UP AND DOWN
歌手名:SAMUI
発表日:2025年05月22日

 

GMM MUSIC 傘下・White Music から満を持して再デビュー!SAMUI で『UP AND DOWN』。

 

2023年に活動を終了した6人組ボーイズグループ・DVI の脱退以降も定期的にTikTokなどでお目にかかってはいましたが、ここまでの hot guy になっていたとは予想だにしませんでした。。。

 

 

DVIといえば、ラストシングルながら一番の再生回数を誇るこちらの楽曲が大好きなのですが

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絶対に今のほうが輝いて、いる!!!(断言)

 

 

3人組ボーイズグループ・TRINITY のメンバーである Jackie Jackriin もソロ活動で輝きを放っていますし

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タイのイケメンたち、世界的にさらなる注目を集める予感がしています……!

 

 

曲名の『UP AND DOWN』と言えば、MV再生回数1.2億回、コメント数37,000件の記録を持つ EXID(韓国)の大ヒット曲『UP & DOWN』を想起するのですが

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その通りのセクシーコンセプトで、気分の浮き沈みが激しく攻略が難しい手のかかる女子ほど燃えるんだ、というプレイボーイを演じています。つまり私のことも攻略対象ってこと?

 

 

MVだと最後唐突に海に行くんですけど

SAMUI UP AND DOWN

 

甚く思い出したのが合法セクシークリエイターこと BENZKHAOKHWAN (ベンツ・カオクワン)『HOT DEAL』のエンディングで

BENZKHAOKWAN

構図も完全に一致しいる、ということで、タイ人にとってホットな印象といえば「海」になるのでしょうか。。。ちなみにBENZはSAMUI同様に物凄く表現に本気なアーティストなのでぜひ男女問わずご覧いただきたい。ちなみに僕はご想像通り山派なので残念ながら攻略対象じゃなさそうです

 

 

 

 

 

4. 4EVE - Woh oh oh

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曲 名:Woh oh oh
歌手名:4EVE
発表日:2025年06月29日

 

88rising との協働のもとリリースされた全編英語詞のミニアルバム『GLOW』からわずか18日後のリリース。4EVE で『Woh oh oh』。

 

前作や 88rising との業務提携というのは、88rising 側からみた 4EVE の実績と可能性を拾っておきたい、ライバルに渡したくないような意向も働いたなかでの動きだと見て取れます。

 

海外では〈ATARASHII GAKKO!〉として活動する新しい学校のリーダーズや、韓国の (G)I-DLE (現: i-dle) など、88rising が見つけてきた”所属”アーティストが大きな活躍を遂げるなか、4EVE は Number_i と同じ業務提携アーティスト。

 

以上のことから、育成・発掘から世界展開まで一気通貫で担う所属ではなく、既に国内で成功しているスターを、国際市場に展開させるためのパートナーという形態で協働することになったのではないかと推察します。

 

 

本ブログでも何回か取り上げた初の全編英語詞のミニアルバム『GLOW』は、グラミー受賞プロデューサーチームとコラボレーション*1を果たしたゆえ、制作面でタイの手を離れた作品である印象が強かった。

全編英語詞であることは言わずもがな、これまで踏み込んでこなかった女性性としての強さを発揮したガールクラッシュ、あるいはタイの音楽では珍しい早めのBPMやコード展開レスなヒップホップやクラブミュージック的構造の楽曲『Keep a Secret』など、実験的な側面が強かったと言えるでしょう。

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本楽曲が発表されたのは、そんな『GLOW』のリリースから僅か18日後。タイのファンも決して置いていかない、という意思表示だと捉えて差し支えないと感じます。

 

(ちなみに、アルバムリリース直後に行われた T-POP 音楽フェス「MIXEDPOP 2025」では、半分弱が『GLOW』からの楽曲でしたが、会場のファンは今まで見たことのないものを興味深く見るような様子を見せていました。決して悪くない反応ではないでしょうか)

 

 

そんな新曲『Woh oh oh』は、2024年のヒット作『Situationship』の路線を踏襲する、R&B/UKガラージ/ハウスを融合させたポップナンバー。

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この曲のフックになっているのは、Verse2 から加わるピアノ。拍をほんの僅かに遅らせていることで脳が混乱すると同時に、新鮮な喜びを感じます。

ピアノの音色そのものは非常にシンプルですが、ただシンプルに留まらない点が重要。2025年の現在、音楽シーンにおいて「シンプルなだけ」では物足りなさを感じさせてしまう中で、この楽曲はミニマルさに独自の工夫を加えることで、ミニマルながら今っぽいという印象に昇華させています。

 

同様の手法として思い出されるのは、2024年に大ヒットしたILLIT『Magnetic』。Hook直前の〈This time I want〉のフレーズにおいても、ほんのわずかなタイム感のズレが楽曲に独特のフレッシュさをもたらしており、本作と通じるアプローチを感じさせます。

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そんな今回の作曲・プロデュースを担当したのは、LUSS のトラックメーカー・Ben

先週のブログでもお伝えしたように、最近 XOXO への移籍を正式に発表したので、これから一層Ben君の作品がたくさん聴けるようになりそうです。

tomyumakt.hatenablog.com

 

(そんなLUSSの新曲はこちら↓)

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5. ily - งอแงแล้วหนึ่ง

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曲 名:งอแงแล้วหนึ่ง
読み方:ンごーンげーれぉぬン
邦 訳:駄々こねちゃうぞ
歌手名:ily
発表日:2025年08月06日

 

4EVEATLASJustmineNika らが所属する、XOXO Entertainment からデビューしたばかりの ily (読み: アイリー) で『งอแงแล้วหนึ่ง(ンごーンげーれぉぬン / 駄々こねちゃうぞ)

 

メンバーは2007〜11生までの3人組。Luktaan (ルークターン/ 2007生)

 

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Ploy (プロイ / 2010生)

 

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Neen (ニーン / 2011生)

 

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ンゴンゴ言っているように聞こえるのは楽曲タイトル『งอแงแล้วหนึ่ง』で、ゆっくり読むと(ンごーンげーれぉぬン)となります。和訳すると「駄々こねちゃうぞ」となる通り(?)、タイの現役ティーンエイジャーらしい素直で等身大の恋心を描いについて歌ったキュートなポップチューンになっています。

 

 

BPM = 約120 とミドルテンポでありながら、ベースとキックがタイトに刻まれることで、感覚以上に濃密で高揚感のあるグルーヴを感じさせます。

そして、和音で音域を埋めるのではなく、低音とボーカルがそれぞれの帯域をきれいに分け合うことで、サウンドがクリアに。加えてトランジションやコードパターンが多用されていることで、決してボーカルを邪魔することなく、楽曲の豪華さが演出されています。

 

 

私はすごく2回目のHookが好きすぎるのですが、その理由は

”ถ้าหากว่าเกิดมีพายุฝน...”
(たーはーkわーぐーッtみーぱーゆッッふぉん / たとえ嵐が突然来ても、雷が聞こえても)

を歌う Ploy ちゃんのこぶしが半端ないからです。私はここまでできるんだぞという、アイドルの矜持を感じる。。。好きです。

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また、まるでシンセサイザーのように煌びやかなボーカルは、中音域を抑え高音域を持ち上げた結果。

NewJeans の登場から世界的トレンドとなったイージーリスニングの要素として、空気感の多いボーカル処理があります。本来は歌い方によって生まれるニュアンスですが、それを歌い方ではなくEQ(イコライザー)で疑似再現することが可能なのです。そして、空気感をあまり含まない歌唱にこの処理を適用すると、結果的にシンセサイザーのように煌びやかなボーカルが形成されます。

 

この手法を積極的に取り入れているのが韓国のダンス&ボーカルグループ ILLIT(韓国)(再紹介で口説くてすみません)。『Tick-Tack』『빌려온 고양이 (Do the Dance)』を聞けばかなり近い音作りをしていることが分かります。

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VENITAは活動終了となってしまいました*2が、GenZ(タイにおけるZ世代の呼び方)の感性を取り入れたグループとして活躍することを楽しみにしています!

 

 

 

 

 

[後記] 2025年以降もT-POPのアイドルムーブメントに要注目!

ily だけでなく、先日デビューが決まったLIT初のボーイズグループ・LE7EL、あるいは来週紹介予定の新人など、期待の若手が目白押し。ますます T-POP 界が盛り上がる予感です!

 

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

今後も引き続き、ホットな T-POP・タイポップス情報をトムヤム視点でお届けしていきます。
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