はぁ…本当にこのドラマは各話最高の終わり方をするね……(溜め息)。
笑いあり涙あり胸キュンあり、毎回予想を超えてくる青春タイドラマ『My School President』EP5 (第5話) の感想&レビューです。(▶視聴はこちら)
(※以下、作品の内容を含みます。)
【目次】
ざっくり振り返る
夢と現実の狭間で進路に悩む高3生たち
活動意欲が下がったメンバーに対して、Chinzhilla のリーダー・Gun は、月末までにバンドを続けたいかそうでないか、決断するように促す
Gun にも迷いが生じる中、母親が過労で倒れる
学校を休んで家業を手伝うも、苦しい現実を目の当たりにする Gun
目標にしていたコンテスト・Hot Wave を諦める、と言う Gun
夢を諦めて欲しくない Tinn は、オーディションのチャンスを持ってくる
オーディションに向けて奮闘する Tinn と Gun
結果は・・・不合格
辛いことが重なり、Tinn の胸で声を殺して泣く Gun
音楽の道を諦める、と母に伝えると
「人の幸せではなく、自分の幸せを考えて」と伝える Gun の母、
自分に正直になることを決心する各々
Hot Wave への申し込みをなんとか完了すると
ふとした拍子に Gun への好意を仄めかしてしまう Tinn
そして、まんざらでもない様子の、Gun
……という第5話でした。あぁ…本当にいい終わり方するよね、My School President!
続いて、特に印象に残ったシーンを振り返っていきたいと思います。
印象に残ったシーン
(1) 父を亡くしていることを告白する Gun
男子高校生って常にふざけてて、ヘラヘラしてて、基本的にアホみたいなものなんですけれど、やはり一人の人間なのであって、その裏には抱えている悩みや痛みがあって。何にも考えていないように見えるけれど、その裏では色々考えているんですよね。(男)社会に居るときの振る舞いと、一人でいるときの差、とでも言えば伝わるかな。どんなに幸せそうな人でも、抱えているものはある。
ただし見逃したくないのは、暗い話って、好意を持っている人、ひいては信頼できる人・信頼したい人にしかしないと思うんです。ある意味、自分の弱みをさらけ出すことですから。勇気のいることだと思います。
それゆえに、Gun が Tinn に心を開いている、ということが伝わってきました。
大人の成熟した心と子供のナイーブな心を併せ持った高校生の、等身大の生き様。青春時代の1ページを思い出して、胸がキュッと締め付けられました。
(2) 歌うシーン
Gun母が歌い始めた瞬間はびっくりしました!だってただのBGMじゃないから。突然ミュージカル調になったので。2話くらいから片鱗はありましたが。笑
しかし、母の人生を考えると、母が Gun の夢を応援する理由に胸を打たれました。
売れることを夢見る一介のミュージシャンと結婚した、Gun の母。
Gun の夢を応援するのは、夢追い人が好きな性格だから?亡き夫を投影しているから?愛しい一人息子だから?……どれも理由になると思う。
ただ、今は亡き売れないミュージシャンの夫と結婚した時点で、他者の夢と人生を理解し尊重してあげられる最高の人格者だったんですよね、Gun の母は。そのことに気付いて、ハッとさせられた。
このドラマ、BLドラマの皮を被ったヒューマンドラマだよ。不意打ちはズルい。感動するじゃん。
ちなみにこの曲は「SIN feat.โอม Cocktail」の楽曲『ฟัง』(ファン) のカバー。原曲とカバーのリンクも貼っておきます。聴けば聴くほど沁みる。
(3) プールサイドのシーン
あまりにも美しい構図
WiFiを求めてプールサイドでてんやわんやの Gun と Tinn。電波を拾おうと肩車していると、バランスを崩して転んでしまいます。
この構図、美しい……。同じ制服を着た2人が、傾きを同じに点対称で並んでいるさまが、なんともきれい。図形的な美しさも相まって、一気に引き込まれました。
Gun (Fourth) の表情演技がッ……!!!
なんとか Hot Wave の申込みが完了し、そのままプールサイドで寝転ぶ2人。
Gun は、立ちはだかる多くの壁を一緒に乗り越えてくれた感謝を、Tinn に伝えます。
すると、Tinn も感謝を伝えます。
そして、Tinn は口走ってしまったのでした。
止まるBGM。走る緊張。画面の前でハッとする筆者。Tinn、言っちゃったじゃん!!
「愛する人って誰だよ?」と突っ込む Gun。
やってしまった……という表情の Tinn。「いないよ」「誰?」「いない」「言えよ」「いないって」「なんで言えないの?」「だって」
「お前の Hot Wave が終わっていないから」――。またもや顔を伏せる Tinn。
「つまりお前が好きな人、ってのは……」
点と点が繋がった様子の Gun。
そして、このあとの Gun の表情の演技が素晴らしいッ!!
1枚目・13:03 では「Tinn が自分のことを好き」という事実を頭の中で処理しているような、フラットな表情。2枚目では眉間にしわが寄る。過去のこと、未来のこと、自分の感情を確認するように。そして3枚目では優しく微笑みを浮かべる、Gun。
一言も発していないんだけど
結局最後まで「はい」とか「オッケー」とか、言葉にはしていない。けれど表情や仕草から アンサーが伝わってくる。その上、単純な「YES」ではなくて、純朴な高校3年生の答え方を表現できているのが、スゴイ。
真っ直ぐだけどちょっと不器用で、勘違いされることもあって、でも自分が大切だと思うものにはとことん愛情を注ぐ、Gun というキャラクター。漫画から現れたような少年の感情を自然に表現する Fourth さん、すごい。本当に演技が上手い。
現実と虚構の世界の区別が曖昧になってくる
これほどまでに上手く演技をされると、一つの疑問が湧いてきます。
「"Gun" = "Fourth" なのではないか」、すなわち現実の Fourth さんも Gun のような人なのではないか?ということ。
確かに類似点は多い。撮影時の年齢、笑顔溢れる明るい性格、性別関係なく周囲を虜にする天性の魅力――。オフショットなどを観るかぎり、Fourth さんと Gun は被っている部分が多いように思えます。(下記、参考記事)
とはいえ、どこまで行っても Gun と Fourth さんは別の人なんだよな。Tinn (演: Gemini) との恋愛関係だって、脚本に過ぎない。でも、思春期の青年の感情を丁寧に捉えた脚本と、Fourth さんのあまりにも素晴らしい演技力&普段の性格のせいで、"実際の Fourth さん" = "Gun" 、のように思えてならない。ワタシがもし Fourth さんの周辺に存在するとしたら、Fourth くんは Gun みたいに無邪気に振る舞ってくれるのかな……、と想像が勝手に働いてしまう。Gun ちゃん、まじガチ恋製造人間。いや、Gun じゃなくて Fourth くんか……(現実と虚構の区別が曖昧)
もう無理このドラマ良すぎて
毎度毎度、見るたびに予想を超える感動的な展開が待っている My School President。大好き!!
あと、前回の感想では深読みしすぎてしまった!すみません!
全てのシーンが伏線。一瞬たりとも見逃せない『My School President』。次回・折返しの第6話も楽しみです!またお会いしましょう。
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今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
引き続き My School President をはじめ、ホットなタイドラマの記事を発信していきますので、Twitter のフォローやコメント頂けると嬉しいです。またお会いしましょう!